
確かにかわいいっちゃ、かわいいけど
「雑草という名の草は無い」
とは、かの植物学者、牧野富太郎の有名な言葉。
確かに、このチタマ(追悼鳥山明先生)に存在する動植物にはすべてに名前がついております。
ちなみに私の好きな名前は「チバニアン」。
そこはかとなく垢抜けきれないけど、ほんのり威厳がありそうでなさそうなところが好き。(これは生物の名前ではなく、地質時代の一区分の名称ですが。Wikipedia:チバニアン)
さて、これはまだ私がshino-sora gardenに携わる前の話。
リガーデンのお客様の樹木を選んでいる妻(代表です)が、しきりに
「このアブラチャンがね、ここにいると、いい感じになるんだよね」
「この前、山で見てきたアブラチャンが、すごくいい形だった」
「アブラチャンがね、アブラチャンがね・・・・」
と、しきりに「アブラチャン」と連呼しているのが聞こえてくる。
まだ樹木の名前に疎かった私は、
「草木が好きなのはわかるが、木の名前に”ちゃん”付けせんでもよかろうもん」
と思っておりました。
さらには、
「まさか、お客さんの前で、『愛しのアブラチャン』とかいいよらんどね?」
と、妻の草木への偏愛度合いを見て、お客様が不安に思うのではないか? と結構真面目に心配しておりました。
「アブラチャン」は、その名を「アブラチャン」と言います。
ま、私の知識不足だった。というオチなんですけど。
無理やり話をまとめます。
愛しいお庭には、やはり愛しい雑木や草花が育ちます。
その子たちに、「ちゃん付け」するのもいいものです。
子供も犬も植物たちも、褒めて、慈しんで、愛情持って育てると応えてくれます。
「アブラチャン」といえばこの話
牧野富太郎博士とご親交の深かった方といえば、昭和天皇です。
好きなドラマや相撲は、欠かさずご覧になられていたそうで、ご公務や神事で観れない時は、側近にビデオ録画を頼まれていたとか。
ある朝、陛下が
「『さかなちゃん』を録っておいて」 注:昔のNHK連ドラです
とお声掛けされた。
側近は、皇居の庭に生えているアブラチャンと勘違いして、朝食後の陛下に切った枝をお持ちしたら、
「あぁ、『アブラチャン』と言ったかな。『さかなちゃん』だよ、ドラマの」
と一言仰った。
幸い、ドラマはお昼の放送だったので、間違ってアブラチャンを切ってヒヤヒヤの側近セーフ!
怒ることがなかったと言われる昭和天皇の、お人柄が偲ばれるほっこりエピソードでした。
今日はこれまで。
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