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「アブラチャン」と連呼する妻に「そんなに草木を愛しく思っているんだ」と勘違いしてた頃の話

shino-sora garden ディレクター

更新日:2024年3月15日


アブラチャン
ウチのアブラチャンです



確かにかわいいっちゃ、かわいいけど



「雑草という名の草は無い」


とは、かの植物学者、牧野富太郎の有名な言葉。


確かに、このチタマ(追悼鳥山明先生)に存在する動植物にはすべてに名前がついております。


ちなみに私の好きな名前は「チバニアン」。

そこはかとなく垢抜けきれないけど、ほんのり威厳がありそうでなさそうなところが好き。(これは生物の名前ではなく、地質時代の一区分の名称ですが。Wikipedia:チバニアン



さて、これはまだ私がshino-sora gardenに携わる前の話。



リガーデンのお客様の樹木を選んでいる妻(代表です)が、しきりに



「このアブラチャンがね、ここにいると、いい感じになるんだよね」


「この前、山で見てきたアブラチャンが、すごくいい形だった」


アブラチャンがね、アブラチャンがね・・・・」



と、しきりに「アブラチャン」と連呼しているのが聞こえてくる。


まだ樹木の名前に疎かった私は、


「草木が好きなのはわかるが、木の名前に”ちゃん”付けせんでもよかろうもん」


と思っておりました。


さらには、


「まさか、お客さんの前で、『愛しのアブラチャン』とかいいよらんどね?」


と、妻の草木への偏愛度合いを見て、お客様が不安に思うのではないか? と結構真面目に心配しておりました。


「アブラチャン」は、その名を「アブラチャン」と言います。



ま、私の知識不足だった。というオチなんですけど。



無理やり話をまとめます。



愛しいお庭には、やはり愛しい雑木や草花が育ちます。

その子たちに、「ちゃん付け」するのもいいものです。



子供も犬も植物たちも、褒めて、慈しんで、愛情持って育てると応えてくれます。






「アブラチャン」といえばこの話



牧野富太郎博士とご親交の深かった方といえば、昭和天皇です。



好きなドラマや相撲は、欠かさずご覧になられていたそうで、ご公務や神事で観れない時は、側近にビデオ録画を頼まれていたとか。


ある朝、陛下が


「『さかなちゃん』を録っておいて」 注:昔のNHK連ドラです


とお声掛けされた。


側近は、皇居の庭に生えているアブラチャンと勘違いして、朝食後の陛下に切った枝をお持ちしたら、


「あぁ、『アブラチャン』と言ったかな。『さかなちゃん』だよ、ドラマの」


と一言仰った。


幸い、ドラマはお昼の放送だったので、間違ってアブラチャンを切ってヒヤヒヤの側近セーフ!



怒ることがなかったと言われる昭和天皇の、お人柄が偲ばれるほっこりエピソードでした。





今日はこれまで。








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