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土の中はわからないことだらけ

執筆者の写真: shinosora77shinosora77

猪の跡
猪がグリグリしてる時にはあまり出会いたくない


土の状態は獣に訊け、か。




ブログの更新が、全くもって滞っております。


今年から、「大地の再生」や「土中環境」に出会い、ワークショップや研修などのフィールドワーク以外に、YouTubeや書籍で技法を学んでいます。



だからと言って、ブログ書いていない言い訳になるはずもなく。



しかしながら、今年の夏は連日37度を超える日が続き、流石に「ちょっと空いた時間に庭で造作するか」などと、軽はずみに外に出るのも躊躇われるほどの酷暑。


と言うことで、日中はじっと家にこもっておりました。



大型で足の遅い台風10号も過ぎ去り、朝夕に乾いた風が吹き始め、ようやく外で作業ができるように。



猪の跡
ここもグリグリしてる


庭の環境改善に使う落ち葉を取りに、近くの神社へ(宮司さんからはご許可いただいてます)。


すると、境内の端、掃いた落ち葉が堆積した付近、至る所に猪が掘った溝がありました。



神社の落ち葉は状態がよく、めくると、白い菌糸がびっしりです。


菌糸は接着剤となり、風が吹いても落ち葉が飛ばないよう、くっついて乾燥を防ぎます。


夏の暑い日でも、程よくひんやり、しっとりとした環境は、さらに微生物の有機分解を促し、虫を呼び、ミミズを呼び、そして、それを食べにくる猪や、アナグマなどの獣を呼びます。


つまり、獣が掘った跡、そこは土の状態がいいという証拠。


害獣扱いされる彼らですが、「いい土ハンター」としては非常に有能です。


表面からはわからない土の中の環境の良し悪しを、私たちに教えてくれます。







「ここ掘れわんわん」なのだな。



ガラ袋にいっぱい落ち葉を詰め込んで、家の庭へ。


すると、うちにも獣の爪痕がありました。



猪の跡
デッキ前に何者かが掘った跡が

デッキ前に何者かが掘った跡。



流石に、フェンスに囲まれたうちの庭に猪が来るはずもなく。


最近、近所で出没の噂があるアナグマでしょうか。


ここは家(デッキ)の基礎があり、周りに比べて低くなっているので、水が溜まりやすいエリア。


前に一度、状態を見ようと掘り返し、とりあえず燻炭や落ち葉をすき込み、埋め戻していたのでふわふわ(というか、ズブズブ)になっていました。


残念ながら、水捌けの悪さは改善されませんでしたが・・・。



猪の跡
何を見つけたのだろう

そして、庭の真ん中あたり。


確か、そこはお庭の環境改善のことがまだ何もわからない時期に、とりあえず(笑)竪穴掘って、グリグリして、炭まいて、落ち葉と枝を詰めて、放っておいた場所。


不倶戴天、親の仇のように、前足(?)で掘った様子が見えます。




水はけは改善してませんし、竪穴がどう機能したのかはわからずわからずじまいですが、


彼ら獣さんたちは、「ここにミミズがいるんじゃね?」と当たりをつけて掘った、と言うことになります。


つまり、あんなにカチコチだった土の状態が、ちょっとは良くなった。


そういう理解でよろしいでしょうか?


そう理解します。





彼らのおかげで、できてるのかできていないのか、暗闇を彷徨っていた私の環境改善の取り組みに、一筋の光が射しました。


獣さんありがとう。






庭の環境改善
素人っぽい造作。水と空気が循環する(というイメージ、あくまでもイメージ)

ということで、日中の暑さも和らいだ先日。


獣が掘ったエリアを中心に、再度土中環境の造作を行いました。


まずはデッキ前の水捌け改善。


水が溜まる箇所を少し広めに掘り、台風で落ちた枝をバーナーで炙り、焼き杭にして掘ったエリアのそこに4本ほど打ち込みました。


その上から、瓦を割ったガラや、庭のすみにおいてた剪定枝、燻炭、掘り出した土を交互に重ねながら、水と空気の通り道を確保した層に。


表層からガラ層に滲みた水が、底辺に打った杭を通ってさらに深い地中に浸透するように

(というイメージ)、で造作しました。




さらに、粘土層が出てくるまで掘った竪穴に、割った竹を差し込み空気の通り道を。


竹の周りには、割った瓦、枝粗朶を入れて、竹を固定しつつ、土が窒息しないように。




奥のハイノキが植るマウンドにそって溝を掘り、溝の底にグルグリ(貫通ドライバーで燻炭を混ぜながら穴を空ける)をして、落ち葉を詰めて、の作業を20箇所ほど。


溝にも枝粗朶をしき、炭を混ぜながら、ふんわりと周りの土を寄せて、マウンド周囲に水が浸透する(ようなイメージ、あくまでも)造作を施して。





さあ、これらの造作が、どんな変化をもたらすのか。


答え合わせは、も少し先の話になりまそうです。


全くもって、土の中はわからないことだらけ、なのであります。


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