
庭ありきのプランが増えれば、街並みが変わる
前回のブログで「分譲地でのお庭作りは難しいのか?」ということを書きましたが、実は同じ分譲地に素敵なお宅がありまして・・・。
大体60坪くらいの長方形の敷地が並ぶ住宅地。
どこの住宅地・分譲地でもそうなのですが、土地の縦横に同じ比率で、またはそれぞれの辺と並行な面でお家が建てられています(わかりにくい・・・下の図)。

道から見て、玄関の面(ファサード)がビシッと、こちらに向かって対峙している。
そうなると、当然のことですが、土地、建物、お庭的なスペースが四角で構成されます。
そんな四角四面の土地建物が整然と立ち並んだ住宅地。
その四角のラビリンスの中に、「森に建つ家(?)」と見まごうばかりの一軒があります。
そのお家を見たいがために、たまに犬の散歩コースを変えて歩きます。
そのお家が建つブロックは、街並みのリズムがこんな感じ。
「⬜️、⬜️、⬜️、⬜️、⬜️、森、⬜️」
心地いい。
まさに一服の清涼剤。
同じ形の分譲地なのに、そこだけはなぜか奥行きがあり、その奥行きを作るスペースに雑木の高木や低木が配してあります。コナラの枝がキャビン風の外観にかかり、いい感じ。ぱっと見、街中の住宅には見えません。
よく見ると、四角の土地に対して、斜めに建物配置がしてあります(タイトル画像)。
すると、三角形や台形の空きスペースが生まれ、土地全体が様々な図形で構成されます。
そこに高さの異なる樹木を植えることで、単層的になりがちの分譲地の植栽が、複層的で奥行きのある視覚効果をもたらします。
きっと、リビングやベッドルームから見える景色も素敵なのでしょう。
まさに、このホームページのコラム「失敗しない庭づくり」の④に書いている例そのまま。
おそらく、ハウスメーカーさんではなく、設計士さんにご依頼されたのかなと拝察します。
「新築時にお庭をプランする」の好例です。
土地の奥のスペースには、薪ラックが置かれ、満タンの薪が積まれていました。
ライフスタイルと住まいの形がマッチしているなあ、と感じます。
こんな風に、お庭ありきのお家のプランが増えれば、街並みは美しくなるのに、と思うのです。
ハウスメーカーでは「新築時にお庭をプランする」は無理?
結論から言うと、「無理」ではないです。
お客様の要望を無下に断るとこなら、そもそも、そういうメーカーさんで新築するのはやめたほうがいいです。
問題は、どのような要望を伝えるのか、と言うこと。でないと、
客「お庭が欲しいです」
ハウスメーカー「はいわかりました」
で終わりです。
ハウスメーカーでの打ち合わせでは、お庭のプランから作ることはしません。お客の側が明確なお庭のビジョン、デザインを持っていないと、「なんとなく」の庭用スペースをとっておいて、家のプランだけが進んでいきます。そして、いつの間にか、お庭づくりや外構工事の予算が削られていきます。
ここで紹介したお宅は、おそらく植栽プランを含む外構が得意な設計士さんなのでしょう。窓から見える風景、帰宅時の家族の目に映る総合的な「家」の形から、庭と建物が同時にデザインされたのでしょう。
前回のブログでも書きましたが、建物は「よっこいしょ」という具合には動かせません。
家族が豊かに住まうお家作りをするなら、
ぜひ「お庭」+ 「建物」= 「望む家のカタチ」のプランをしてみませんか?
shino-sora gardenでは、お庭のリフォーム=リガーデン以外にも、新築時のお庭のご相談もお受けしています。お気軽にご相談くださいませ。
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