大切なレモンの木の再生
- shinosora77
- 2025年11月2日
- 読了時間: 4分
更新日:2025年11月3日

ポツン、と寂しげに
リガーデンのご依頼をいただいたお客様の庭には、根元がグラつき、今にも倒れそうなレモンの木がありました。
このレモンの木は、ご夫婦にとっては、とても大切な木。
苗木から育て、背丈ほどに成長しましたが、年を追うごとに根本がグラつき始め、葉つきも悪くなってきたそうです。
ご夫婦は、もしものためにいくつか挿し木を作り、これもまた大切に育てていました。
原因がわからず弱っていく木を支えるため、3方向からロープを張り、息も絶え絶えな様子のレモンの木は、なんとか倒れず、しかし見た目にも元気のない様子でポツンと庭の一角に立っていました。
呼吸をしていない庭
リガーデン以前の庭は、人工芝が全面に敷き広げられた、いわゆる「メンテナンスフリー」の庭でした。
青々とした樹脂製の人工芝。
日光を遮り、雑草の発生を抑制する防草シートや、人工芝は、
「雑草を生やしたくない」
「メンテナンスの時間がない」
というご家庭では、一般的で、普通の選択肢だと感じます。
(このご家族は、「いつかは庭を」と思いつつも、「タイミングが来るまでは」と仕方なく人工芝を敷いていたと思います)
しかし、それはあくまでも「木を育てない庭」ならば、ということ。
私たちがこういった庭を見ると「庭が呼吸をしていない」と感じてしまいます。
一年中、枯れることのない”美しい”緑の人工芝。
しかし、そのシートの下は、表面の”美しい”見た目とは真逆の、菌や微生物、虫たちの有機的な活動が無い、または極端に少ない「暗く・冷たい」世界です。
植栽時に施肥をして、窒素やリンなどの栄養素をふんだんに与えても、成長の過程で消費され、また雨で流されます。
フカフカだった根鉢周りの土は、根が呼吸で必要とする酸素の供給を人工芝の「フタ」で絶たれ、還元(酸素がなくなる)状態になり、酸化し、硬く締まり、水捌けを悪化させていきます。
想像してみてください。
植物のように身動きが取れない状態で、深海に沈められたとしたら?

レモンの木も新しい庭と繋がるように
作庭にあたり、庭全体に敷かれていた人工芝は全て撤去することにしました。
レモンの木は、作庭エリアから少し離れたところにありましたが、試掘した際の土の状態から、レモンの周囲にも環境改善を施すことにしました。
(このお庭の環境改善に関しては、また別のブログで詳しく書きますね)
レモンの周囲に大穴を2箇所、それらを水脈で作庭エリア内の別の大穴と繋ぎました。
表土は、お客様の要望の段ボールマルチを敷いた上に、厚さ5センチ程度のウッドチップマルチング。
お客様には、簡単なメンテナンスとして、剪定枝などの小枝が出たら、籾殻くん炭と一緒に根鉢周辺に差し込んで下さい、とお伝えしました。
果たして、レモンの木に施した環境改善は機能するのか…。
元いた子も、新しく来た子たちも、全てが調和する庭へ
作庭後、お客様から頂いたご感想の一部を紹介します。
”(前略)・・・何より嬉しかったのが、元々我が家にとってもとても大切な木があったのですが、それが弱っていて根本もグラグラ、今にも枯れそうな状態でした。
庭作りに合わせて、その木の周りも土中環境の改善をしていただいてからは、青々とした葉が繁り、幹のぐらつきもなくなってきて元気を取り戻してきたことです。”
私自身、作庭後のメンテナンスでお庭を訪問した際、レモンの枝につく葉は濃く青く、幹は一回りも太くなっていることに驚きました。
グッと力を入れても、かつてのグラグラと頼りない弱々しさはなくなり、しっかりと根を張って力比べを挑んでいるかのようです。
「レモン、元気になりましたね」
ご主人に話しかけると、
「はい、元気になりました」
と不安のない笑顔で答えてくれました。

植栽プランでは、新たな植栽マウンドの2本のアブラチャンの向こうに、レモンの木が見えるようにコーディネートしました。
新しい木と古参の木が繋がる風景をみた時の、奥様の嬉しそうな顔が忘れられません。
ご家族が大切にしていることは何か。
shino-sora gardenの特徴でもある、瞑想を取り入れたカウンセリングでなければ、
心の内側にある本来の想い、というものは引き出せなかったのではないかと思います。
ポツンと寂しげだったレモンの木は、今やしっかりと根を張り、新しく庭にやってきた新人の木々たちを嬉しく見つめているかのようです。
感想の続きには、こう書いてありました。
”既存の樹木も大切に考えていただき、私たち家族が大切にしているという想いを汲んでいただいたことが、とてもありがたかったです。”
このお客様の施工例



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